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2011年創業、東北を拠点に若者支援・
まちづくり事業・組織づくりをする認定NPO法人

【生きててよかった~オカちゃんの底バカ日誌Vol.13~】

みなさんこんにちは!インターン生のオカちゃんです。みなさんいかがお過ごしですか?
今日の気仙沼は風が少し強いですが快晴で、とても気持ちいい天気です!大学の復学準備のために4日前まで2週間ほど気仙沼を離れていましたが、離れてもなお気仙沼への愛は減らず、それどころかます一方でした!笑
前谷地駅からBRTに乗って気仙沼まで来たのですが、南三陸町あたりからテンションが上がりまくって、心の中で「ひゃほー!」と叫ぶほどでした笑 それほどわたしにとって気仙沼は大好きなところで、一目惚れした1年半前から気持ちは変わりません。これからもずっと大好きです、気仙沼!

さて今日はわたしの半年間のインターンの中で一番のメインであったSOKOAGE CAMPについて共有したいなと思います。キャンプの参加者の様子はぜひSOKOAGE CAMPのページより見てくださいね!ここではわたし自身のお話にさせていただきたいと思います。今日はいつもより長くなるかもしれませんが、目を通してもらえたら嬉しいです。

わたしは1年前の8月、SOKOAGE CAMP0期に参加しました。当時「幸せは享受するものだ」と思っていたわたしにとって、底上げの「できる感覚を、動く楽しみを、生きる喜びを、すべての若者に」という言葉や、ゆっくりすすめという言葉、動かないと人はさびていくということなどの価値観は衝撃的で、本当に実りのある1週間を過ごすことができ、結果的にいまこうして半年間また底上げでいろいろなことを学ぶという運びになりました。
しかし、それでもなおわたしは「これ以上わたしに伸びしろはないだろうし、キラキラしている人の近くにいれればわたしも輝けると思う」という答えのもと、そんな自分から逃げるように環境を変えて留学、SOKOAGE CAMP1,2期のインターンという生活に入りました。

ごはんを囲みながら話をする3期生のみんな

留学や1,2期のインターンでのわたしは実りのある日々ではあったものの、やはり自分でいつの間にか決めつけている際限以上に努力できなかったり、そんな自分に嫌悪感を抱いたりしていました。特にキャンプではインターン生としてのマインドセットができておらず、参加者とほぼ変わらないような学びを求めたり、運営も未熟だらけの2週間となってしまいました。その悔しさを持ったまま3月を迎えたわたしは放心状態に近く、また全力を出し切れなかった申し訳なさから底上げの方たちの顔を見ることができなくなってしまい、ゆっけさんとは目も合わせず口もきかずというなんともびっくりな状況でした(今では笑い話になっているけど笑)

しかし底上げの方は決してわたしを見捨てることなく、閉じた心を開けてくださったり、話を聞いてくださりました。また、気仙沼に住む友達や底上げを応援してくださってるたくさんの方に応援の言葉をいただいたり、笑顔になるような時間を共有していただいたことで、怖い、逃げたいと思っていたキャンプや底上げから逃げず、もう一度挑戦したいと思うようになり、今夏のキャンプに向けての準備が始まりました。

この半年間で、気仙沼でも気仙沼外でもたくさんの方と出会い、数え切れないほどの学びを得ることができました。特にわたしはSOKOAGE CAMPで「誰もが話を最後まで否定せず聞いてくれる環境」にとても惚れ込んでいたので、聞くスキルをあげたいと様々な方の話の仕方や聞き方をまねしようと半年間過ごしました。そしてその出会いのなかでたくさんのステキな言葉に出会うことができました。でも1年前の自分と違う点は、ちゃんとそれを自分と照らし合わせてインプットすることができるようになったことでした。これはきっとキャンプで書いていたジャーナルで鍛えた感情の構造分析からつながっているのかなと思いますが、自分の過去の経験や価値観とひもづけることにより、それらの言葉をもっと「ジブンゴト」にすることができるようになりました。

それと並行して、キャンプのホームページを編集したりキャッチコピーを考えたり、参加者を募ったりすることは自信を得たり減らしたりすることの連続で、最後の最後まで安心することができませんでした。でも、わたしの「やりたい」をカタチにしていく喜びは、「幸せは享受するもの」という価値観と真反対で、どんどんわくわくしていっている自分もいました。「どんな大学生が参加してくれるのかな」、「きっとこんな悩みを持っているんだろうな」と想像しながら創造する過程は、明らかに半年前のキャンプでの自分とは違ったのです。

まるで、からまっていたたこ糸のようなわたしの気持ちをほぐしてくださったり、糸をどう強くしていくかを導いてくださった底上げ、気仙沼のみなさん。でもちゃんとそれをまき直したのはわたし自身でした。

そうして迎えたキャンプ本番。3期9名、4期7名、5期9名の参加者が全国から集まってくれました。みんな思い思いの悩みや心配のタネがあったり、話す人がほしかったり、東北に来てみたいと思ったり。わたしはインターン生としてみんなが自分に集中しやすい環境をつくることに徹底しました。スタッフの方より対話やワークの時間は多くとれなかったけれど、みんなと過ごす時間を密の濃いものにしたい思いでいっぱいでした。また、わたしはスタッフの方より経験値はまだまだだけれど、「休学や留学も経験してきた、みんなと同じ大学生」として関われる点では、絶対にスタッフの方たちよりできると思ったので、そういう点で「量より質!」という関わり方をしました。この半年間の結晶をふんだんにつかい、丁寧に大学生と向き合ったり、その子にとって一番心地よい場を探したり、話の聞き方を変えてみたりすることで、ありのままのわたしとわたしの言葉で環境をつくることができました。

みんなでそば打ち体験もしました。

なによりわたし自身の変化としては、キャンプで毎日「全力をだした、でもまだまだいける」と言っていたことでした。1年前、わたしは自分には伸びしろがない、努力ができないと言っていましたが、現状に満足せず上を目指したいと思えた自分に気づいたときに、「あ、いま理想の自分に出会えている」と思うことができました。なにかに対して全力をだして結果をだした自分に肯定感を得た経験は高校受験以来なかったわたしにとって、本当に嬉しい瞬間でした。そうしてキャンプを終えたわたしは「全力をだしきった」と嬉し涙を流すことができました。

最後は5期生のみんなと涙を流しました!

できる感覚も、動く楽しみも、生きる喜びもすべて、とても些細なものの積み重ねでした。なにか目標をたてて頑張ることはとてもハードルが高いもののように思っていたわたしでしたが、目の前のことを大事に、一歩一歩ゆっくり進んでいくことなんだと改めて感じることができました。

長くなりましたが、わたしは今しあわせです。平穏な日々を願う大学3年生までのわたしでしたが、今では、動くことで出会うプラスとマイナスの感情があることで人生が豊かになると思えますし、しあわせは自分でつくれると思うようになりました。もちろん、まだまだ社会にでれば未熟なわたしですが、前よりも自分を愛しながら自分の選択を肯定的に進めるような気がしています。生きる喜びってこういうことなんだろうなと思います。このキャンプで得たたくさんの宝物を胸に、次のステップに向かいたいと思います!最後になりましたが、キャンプを応援してくださっている皆様、参加してくださった大学生のみんな、わたしのわくわくをカタチにさせてくださった底上げの皆様ありがとうございました!

いよいよ次は最終回?!?!

底上げインターン生 岡 颯紀